俺とかすみん2
ある日の昼、俺とかすみは散歩をしていた。
かすみ「うげぇ…最近めちゃくちゃ暑いですね…5月なのにこれじゃ夏本番は一体どうなるんですかね…」
かすみが暑そうにそう言った。きらりと光る汗が美しく、おいしそうだ。
かすみ「……ちょっと先輩?ニヤつきながらかすみんの顔見てどうしたんですか?気持ち悪いですよ?」
俺「あ、ごめんごめん!つい可愛くて眺めちゃった。」
かすみ「もぉー!仕方ないですね!じゃあぞん!ぶん!にかすみんのかわいいお顔を堪能させてあげます!」
いつもどおり俺とかすみはイチャイチャしていた。
ギャラリー「あれスクールアイドル同好会の中須かすみじゃね?」
ギャラリー2「ほんとだ!あの隣にいるかっこいい人は彼氏かな?気になる。」
俺「おっと、かわいいかわいい顔を眺めるのはここまでだ。少し別のところに行こうか。」
かすみ「ええーっ!まだ5分しか堪能してないじゃないですかーっ。」
俺「いいからいいから。」
俺とかすみが付き合っているのは世間には内緒だ。
なんせ、かすみは今をときめくスクールアイドル。
変な噂が立ってしまうのは避けたい… アイドルと付き合うって大変だな…
こうして俺とかすみは人があまりいない公園にたどり着いた。
かすみ「あ!見てください!アゲハチョウです!もう出てくる季節になったんですねーきれいだしかわいいですね。」
俺はかすみの方がキレイでかわいいと思ったが、話を合わせた。
かすみ「あーでもアゲハチョウってよく見たらすごい虫虫してますし怖いかもしれません…幼虫もなんかその…」
俺「いや、そんなことないよ。モフモフしててかわいいし、幼虫だってしっとり感があって…」
俺はつい熱くなり、アゲハチョウに対しての愛を語ってしまった。
俺「と言うわけでどうこうこうこう… ん?かすみどうした。」
俺がアゲハチョウを語っている傍らで、かすみは頬を膨らませていた。どうやらごきげんななめのようだ。
かすみ「いいですよー…アゲハチョウはかわいくてきれいですもんねっ!」
俺「もしかして嫉妬か?」
かすみ「!?別にそんなんじゃないですぅー。」
どうやら余りにも楽しそうに語るせいで、嫉妬をしているようだった。
俺「確かにアゲハチョウ好きだけどさ、かすみのことはもっと好きだよ。」
そう言って俺はかすみを抱きしめた。
かすみ「なっ!こんな誤魔化し方許せません!」
かすみは俺の腕の中でもがく、俺はそれを抑えつけるようにかつ優しく抱きしめる。
観念したのかかすみは大人しくなった。
かすみ「…アゲハチョウの幼虫ってしっとりしてるんですよね…」
俺「そうだな。」
かすみ「あんまりかすみん以外にかわいい!とか、キレイ!とか使っちゃうとかすみんがしっとりしとしとになっちゃいます!ヤンデレテイオーっです!」
俺「しっとりしとしとしずくちゃんかな?」
かすみ「しず子は関係ないじゃないですか!」
俺「ごめんごめん、俺はかすみが一番好きだよ。」
かすみ「許しませんあとそれ500回言ってください!」
俺「仕方ないなー今日はそれで一日使うか…」
こうして俺とかすみは抱き合いながら愛の言葉をささやきあい18時まで公園で過ごした。